いまのアベノミクス相場を企業買収に例えるなら、俺は株なんて今買わないね。

そういえる相場である。証券市場は注文殺到で売買が遅延したり、成立しないことがある状態である。この前、楽天証券では注文殺到で売買に遅延が発生しているお詫びが掲載されていた。

数日前の日経新聞では投資信託が売り切れて募集を締め切っている状態であるという。とんでもない投機熱である。

これを企業買収に例えると非常にわかりやすい

企業買収と投資


自分は投資を企業買収の割り算をしたものだと考えている。1社丸々株式を保有すれば上場廃止で親会社となる。51%の株を保有すれば占有企業となる。20%程度ならば持合だったりもするだろう。

個人投資家も長期投資をするならば、企業買収と同じように考えなければいけない。会社の株が数千万株存在し、時価総額がいくらでも100株買えば、0.00001%くらいの買収をしたことと同じこととなる。やっていることは買収の市場買い付けである。

買収を成功させるならばプレミアムを支払ってわざわざ買収したいとは誰も思わない。投資をして長期保有しても利益の会社の規模の100倍で買収したら、長期的に儲からないのは誰でもわかるからである。

では、なぜ個人投資家は株価が高いときに買おうとするのか。それは近視眼的に物事を見ているからであり、長期的に保有する気なんて口で言うほど実行しないのである。個人投資家で長期投資などといっている人は、実際は損を抱えており、塩漬け株で売れないから持っているだけなのである。

そして大損の穴埋めにわずかな配当で気を落ち着かせているのである。

 

企業買収で株式投資を考える場合、もっとバリューを大切にしなければいけないし、配当利回りも重要だ。財務指標で投資をする傾向にある。

しかし、この方法ではあまり儲からない。リブセンスなど、上場したばっかりの25歳の一部上場の社長で話題だが、PBRなどはヤフーファイナンスにはまだまだ細かい数字がはっきり出ず横線で終わりである。

割高か割安かを判断するためには自分でリブセンスの企業ホームページからIR情報を探し、財務を1株株主資本で割り算をする必要がある。エクセルなどを使用すると簡単だがそこで出た結果は、PBRやPERが50倍とか100倍である。

ITバブルを思うような割高な財務指標である。このときは上場が1000円であったが1株4000円に上昇したときである。

その割高すぎる株価はいま8000円を超えそうである。

バリュー投資家は、絶対にこういった銘柄を保有することはできない。バリュー投資家なんてやるなら日経平均が9000円割れしたら、ETF買うよくらいに思っているのと何も変わらないし、その分会社四季報買ったり、CD-ROM版でスクリーニングをあれこれこねくり回したりする時間は要らなくなる。

あれこれやればパフォーマンスが上がるわけではない。忙しいことで誤魔化しているだけだ。

 

企業買収のように株価を考えるならば、リブセンスやヤフー、ガンホーなどの株は絶対に買えない。割高すぎるし、それでも上昇する株価の理由なんて説明できないからだ。説明できないことは買わないと判断するのがバリュー投資家である。

やっていることは9000円われにETFでも買っておくよという人となんら変わらない。それを個別銘柄見ているだけである。そういう人は今の相場には絶対の乗れない。さまざまな財務指標が割高だからである。

しかし、相場は今を見ているのではなく、将来を見ている利益成長や来期の利益で既に株価は修正されているのである。

2012年12月のトヨタ自動車の株価は前期の決算から比較して割高な株価へと爆発したが、来期の決算修正では割安となる。この部分をバリュー投資家は計算しない。こんな投資方法は時代遅れだ。

 

バリュー投資家で設けた人は少ない。大もうけなんて本当に少ない。そこそこ損して痛みは少ないですという人ばかりである。