パテントシャークという言葉を知っているだろうか。これは特許侵害をビジネスとする集団である。

企業は自分の製品や技術を守るため、それだけではなく複数の特許も取得している。企業によっては知らず知らずのうちに新製品を開発すると何らかの特許を侵害してしまう恐れがあるのだ。このため、企業間である程度の特許侵害は御互いにこちらの特許侵害とそちらの特許侵害を相殺しましょうといった暗黙の了解があったりする。

ここを狙ったパテントシャークという存在がいるのである。日経新聞などを見ていると、iPhoneが中国企業の特許侵害をしているといった記事を見たことがあるだろうし、プレステ3のコントローラーが振動するヂュアルショック3が特許を侵害しているともめていたことを覚えている人もいるだろう。

パテントシャークが動くとき


パテントシャークは、わざと複数の意味もないような特許を申請している。そして、大手メーカーが製品開発をするとすぐに警告を出すのではなく、ある程度の売り上げとユーザーが増加し、市場拡大してきたときに動き出す。

特許侵害と裁判をすれば販売が差し押さえられたり、売り上げが差し押さえ期間で落ちる可能性がある。そのため、無駄に訴えられた企業も多額の和解金で終結することが多いのである。

こういった方法で利益を上げている企業が存在しているのも事実である。これを専門用語で特許のサメつまり、パテントシャークと呼ぶのである。

 

新製品を開発する企業へ投資をすると、こういった問題に遭遇し、たびたび株価が下落することがある。そういったときは大規模な損害賠償を提示されようが実際はそうはならないと思うべきだ。ある程度の和解金で完結するため、このような事故が発生し、大幅に株価が相場に反して崩れるときは買い増しをするべきである。